Amazon輸出販売を行っていると
返品は一定数、必ず発生してしまいます。
ここではアメリカを例に挙げますが
国民性と言いますか、日本と比べて
オンラインショップに対する返品行為が
日常化している様に思えますので
月間の内、大抵はこのメールを見ることになります。
「Refund initiated for order…」
これは購入者に対して
返金処理を開始したという内容ですが
基本的に、返品を完全になくす方法はありません。
なくすことは不可能ですが
少なくすることは可能ですので
それらの方法を確認していきましょう。
「返品」が発生した際の流れ
まずは、返品が発生した際に
どの様な流れになるのかです。
順番に説明していきます。
- 返品リクエストを受けた後、FBA倉庫へ戻る
返品対象となった商品は
出荷元のFBA倉庫へ返送されます。
ちなみに、FBA出荷をする際には
「配送代行手数料」が掛かっているのですが
FBA出荷後に、購入者の都合でキャンセルした場合
返品した場合、出品者に問題があると判定された場合等
全てのケースに置いて、この手数料は
出品者負担となってしまいます。
- Amazonが商品を検品
FBA倉庫へ返品されてきた商品を
Amazonが検品して2通りの判定を下します。
再販可能(Sellable) or 再販不可(Unfulfillable)
- 再販可能(Sellable)
この判定を受けた商品は
そのままFBA在庫へ戻されまして
商品ページ上でも販売可の状態となります。
ここでのリスクとしましては
Amazonでの検品作業が甘かった場合に
次に購入してくれた顧客から「中古品」と見なされ
それを理由に再度返品リクエストを受けることです。
このリスクを回避する為には
返品された商品を日本へ戻して
自分で検品することが確実ですが
その場合、日本までの送料は当然自分持ちですので
そことの兼ね合いが難しいと言えます。
- 再販不可(Unfulfillable)
この判定を受けた商品は
FBA在庫には戻らず、不良在庫となりますので
「日本へ返送」もしくは「破棄」の選択に迫られます。
再販不可の判定を受けているということは
それ相応に傷、損傷等の理由がある訳ですので
「破棄」をして貰った方が良いと考えます。
「返送」「破棄」どちらの依頼でも
Amazonセラーセントラルの同じフォームから
行えますので説明します。
- Amazonセラーセントラルを開く
- 「INVENTORY」を押す
- 「Manage Inventory」画面が表示される
- 当該商品の右端矢印部分を押す
- 「Create removal order」を押す
- 「Method of Removal」フォームが表示される
「破棄(Dispose)」を依頼する場合
- 「Dispose」を選択
- 「Unfulfillable」欄に破棄する個数を入力
- 「Continue」を押す
「返送(Ship To Address)」を依頼する場合
※米国内の住所を用意する必要があります。
- 「Ship To Address」を選択
- 米国内の返送先住所を入力
また、返送と破棄を実行するには
所定の費用が掛かりますので一覧を記載します。
- スタンダードサイズ
転送: $0.50
破棄: $0.15 - オーバーサイズ
転送: $0.60
破棄: $0.30
「返品理由」を把握する
自身が扱った商品に対する
返品理由を知ることは重要です。
この作業を経るか否かで
今後の利益に直結してくる為です。
返品理由は、Amazonセラーセントラルから
レポートで確認できますので
必ず定期的に精査しましょう。
- Amazonセラーセントラルを開く
- 「Reports」
- 「Fulfillment」
- 「Customer Concessions」
- 「Returns」
- 「Event Date(期間指定)」
- 「Generate Report」
返品理由の中には
自分が思いもつかない理由があるものです。
本当にあった「返品理由」
次に、実際にあった
返品理由を紹介していきます。
- 価格が思ったよりも高かった
- 新品ではなかった
- 正規メーカー品でないものが届いた
- 型番が異なっていた
- デザインがイメージと違った
- 商品説明文と本体が異なっていた
- 商品が破損していた
- 住所に不備があり届かなかった
これは、氷山の一角に過ぎませんが
Amazon社は購入者至上主義で有名な様に
およそ想像もつかない様な理由での
返品がバンバン発生しますので
Amazonのセラーが集うフォーラムを
紹介しておきたいと思います。
質問に対し、回答も現役セラーが
答えていますので非常に参考になります。
最後に
Amazonで輸出販売を続けている限り
返品から逃れることは不可能です。
返品が実際に発生した際の
対応方法から、実際に返品が起こる
理由付けを頭に入れておくことで
仕入れの段階から返品が発生する
可能性のある商品を除外することができます。
この選別過程は、最初感覚的なものでも
意識して行っていくべきです。
返品率をコンマ数%でも減らしていくには
この様な、細かい作業を怠っていては
実現できません。