こんにちは、Amazon輸出ビジネスを展開していく上で
一番気をつけなければいけない大切なことは一体なんだと思いますか?
キャッシュフローやフィードバックももちろんですが、一番はアカウントを維持することです。
無在庫で出品数を増やしていくと
どうしてもぶつかってしまうことが多いアカウントの審査について
今回は解説していきたいと思います。
今現在まさにアカウントの審査中で不安な方はもちろんですが、
新規のアカウントで起こりやすい状態なので、
これから輸出ビジネスを始めようとしている方も絶対に押さえて起きたい内容ですのでよく確認してください。
1.アカウント審査とは?
まずはじめにアカウント審査とはいったいなんのことでしょうか?
Amazonは、販売を行っているセラーに対して常に見張っている状態です。
新規アカウントで急激に販売数が増加したり、返品率が異常に高かったり、
Amazon側に「おや、このセラー何かおかしいな?」と思われてしまうとアカウントの審査状態に陥ります。
最大で30日間、通常ですと2-3週間程度で解除されます。
アカウント審査状態になると、どんなことが起こるのでしょうか?
1-1.販売は可能、しかし売上金保留
アカウント審査状態になってしまっても、販売自体は可能です。
これはアカウントのサスペンド(一時停止)状態とは異なる点ですね。
販売は可能ですが、売上金を保留されてしまいます。
大量に売上金を保留されてしまうとその後の資金繰りが難しく、
仕入れが遅れ、アカウントヘルスが下がる…
というように負のスパイラルに陥ってしまうこともありますので気をつけてください。
1-2.アカウント停止・さらには削除まで
審査されているということはもちろん結果として、
アカウントのサスペンド、さらには永久停止まで発展することもあります。
せっかく育てたアカウントを削除されてしまっては元も子もありません。
では何が原因でアカウント審査の対象になってしまうのでしょうか?
原因を知ることでしっかり対策していきましょう。
2.アカウント審査になる原因
年々厳しくなっている印象があるAmazonですが、
現段階(2019年5月)では、
Amazonからアカウント審査状態になる明確な基準は、提示されていません。
そのため完全に経験談になってしまいますが、
輸出ビジネス業界でおそらくそうだろうと言われている原因について見ていきます。
2-1.商品を登録しすぎる
アカウントを新規作成し、すぐの状態から多くの商品を出品しているとアカウントの審査に問われます。
だいたい90日前後までの新規出品者に対して厳しい印象を持っています。(年々厳しくなっているので注意)
さらに、AmazonはFBA出品ではなく自己発送の出品者に対して、より強くモニタリングしている節があります。
無在庫出品で始める方は、特に注意してください。
だいたい月に1000品程度に押さえておくのがいいでしょう。
2-2.売り上げが急増する
これは上記の商品数とほとんど同意義となってしまいますが、
急激な売り上げの増加も真贋審査の対象になってしまいます。
売り上げをコントロールするのはなかなか難しいと思いますので
はじめのうちは出品数を抑えることで対策していきましょう。
2-3.出品者パフォーマンスの低下
購入者としてAmazonを利用している人は誰もが実感していると思いますが、
Amazonは顧客に対して非常に手厚いサービスを提供しています。
顧客第一のAmazonであるからこそ、購入者からの評価の低い出品者はアカウントの審査対象になってしまいます。
審査やサスペンドの対象となる明確な基準はありませんが、
ある程度の指標はAmazonによって提示されているので、それを参考にしましょう。
出品者のパフォーマンス目標
すべての出品者には、どのような商品を販売する場合でも、以下の出品者パフォーマンス目標を達成し、これを維持することが求められます。
- 注文不良率:1%未満
- 出荷前キャンセル率:2.5%未満
- 出荷遅延率:4%未満
パフォーマンス目標を達成できないと、出品権限が一時的に停止されたり、取り消されたりすることがあります。
このようにアカウントの健全性に関わる出品者パフォーマンスを維持できない出品者セラーは、アカウントの維持が難しくなっていきます。
出品者パフォーマンスは、Amazonセラーセントラルから簡単に確認出来ますので、常に気を配っておきましょう 。
注文不良率
出荷した商品に何か不備があり低評価をつけられたり、
クレジットカードの払い戻しなどの処理がされるとその注文は不良と判断されます。
注文不良率とは、60日間に発注に対してどれほどの不良が発生したのか割合で示した数値です。
Amazonはそれを1%以下、つまり100品売って1品でも不良があると要注意となかなか厳しい基準を掲げています。
最近は中国セラーが他のセラーを潰すために、わざと低評価をつけて注文をキャンセルしているという話を聞きます。
今後何かしら対策がされていくでしょうが、身近に実際に被害を受けた方もいるので十分注意しなければいけません。
出荷前キャンセル率
出荷前キャンセル率とは出品者の都合で注文をキャンセルした際のキャンセル率です。
指定された7日間の数値が適応されます。
購入者の都合でキャンセルされた場合には適応されないので安心してください。
・仕入れ予定の商品がなくなってしまった
・値上げしてしまって利益が出なくなったからキャンセルする
なんてことがないように在庫が切れないような商品を扱いましょう。
また、利益がでない、もしくは多少マイナスになってしまってもアカウントのパフォーマンスの方が大事です。
どうしてもの理由がない限りは、出荷前のキャンセルは避けた方が無難です。
出荷遅延率
出荷遅延率は、設定した出荷予定日を過ぎて出荷した商品の割合です。
個人的にですが、この出荷遅延率が高くなると審査・サスペンド状態になりやすい印象です。
出荷が遅れると無在庫と判断されてしまうのでしょうか、自己発送の出品者に対してより厳しいモニタリングをしています。
アメリカの時刻で計算されるので表示される日数よりも
多少余裕がありますが注文を見逃さないようにしましょう。
また、出荷の遅延を避けるためにはハンドリングタイムをしっかり設定しておきましょう。
(ハンドリングタイムは発注を受けてから出荷までの日数のことです。)
※初期設定のままだと、2日となっているので必ず見直さなければいけません。
3.アカウントの健全性の重要性について
この画像は健全性が高いのでどれも緑色で表示されていますが、
Amazonが定めた数値を下回ると注意状態の黄色になり、さらに大きく下回ると赤色になってしまいます。
上記の3つの指標以外にも
商品の追跡可能率や回答の速さなども関わってきますので
当たり前のことですが、できるだけ迅速な対応を心がけましょう。
目標数値を下回ってしまってからすぐにアカウント停止状態に陥るわけではありません。
赤の状態で改善が見られないとアカウントはサスペンドされてしまいますので、すぐに設定や販売態勢を見直す必要があります
もちろん全ての項目を0%に維持することは、ほぼ不可能だと思います。
しかし、さぼらず真摯に向き合うことで、目標数値以下を保つことは難しくありません。
4.アカウント審査された時の対処法
アカウントの審査されたときには、
商品の納品書を求められることがあります。
納品書の提示は知財関係で求められることがほとんどですが、
新規出品者の在庫数増加等によって提示を請求されることがあります。
対象者はAIでピックアップしているようです。
納品書だけではなく、住所付きのクレジットカードの明細やビジネスライセンスを求められることがあります。
ビジネスライセンスはなくても構いませんが、
クレジットカードの明細はすぐに用意しましょう。
住所付きというのがポイントで、
これまでに登録している住所と異なるために一発アウトになった人も見てきています。
登録している情報と完全一致する公共料金の支払い書なども添付するといいでしょう。
何かしら提示を求められた時は、必ず早急に対応してください。
特に何も求められなければ、
審査中は目立つような出品は避けていれば、
何事もなく過ぎていくことがほとんどです。
審査中は売上金が保留されてしまいますので
キャッシュフローには十分気を使いましょう。
5.アカウントの紐付き
アカウントの審査とは少し関連性が薄まりますが、
Amazonは基本的に複数アカウントを所持することを良しとしません。
過去に販売していたアカウントととの関連性が認められ、紐づいてしまうと
特に警告なしに一発でアカウント削除になってしまうことがあります。
もし心当たりのある方は、
作業環境にも気をつけてリモートデスクトップ等を視野に入れてみてください。
6.Amazon輸出アカウント審査についてまとめ
審査状態になってしまったからといって焦る必要はありません。
Amazonからの要求には迅速に対応して乗り切りましょう。
どんなビジネスでも言えることですが、特にはじめたての頃、モチベーションも高く色々とやりたくなりがちです。
Amazon輸出ビジネスにおいては、ついついたくさん出品したくなってしまいますね。
その気持ちは十分わかりますが、ビジネスは続けることが一番大事です。
アカウントの審査から売り上げを保留され資金繰りが立ちいかなくなって黒字のままなんてことも珍しくありません。
目の前の利益に飛びつくのではなく、こつこつと低空飛行を維持する姿勢こそ成功の鍵です。